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ニュースリリース

2003/11/17 デザインから出荷まで印刷サプライチェーンを一元的に管理


 株式会社ソニー・ミュージックコミュニケーションズ(東京都新宿区、代表取締役:高橋俊一、以下SMC)は、CD、DVD等のソフトパッケージ関連製品の印刷において、デザインから製版、印刷、出荷に至る一連の印刷プロセス(印刷サプライチェーン)の一元的な管理を初めて実現した印刷情報管理システム「SMC Deliver Package System」(SMCデリバー・パッケージ・システム、以下DEPS)を開発、実用テストの後10月末より本格的な運用を開始しました。

 「DEPS」はコンピュータを活用した印刷技術であるCTP※1(Computer To Plate)を核に、データベース管理やネットワーク技術を活用して実現されています。システムはSMC本社に設置され印刷データの格納、管理を行うデータベース・サーバ(CTPサーバ)を中心に、営業、購買等のSMC各部門、各地に分散する印刷会社(協力工場)を日本ワムネット株式会社(東京都中央区、代表取締役:渡辺一正)のサービスである「ワムネット」※2を基盤とした広帯域専用ネットワークで結んで構成され、従来は不可能であった、遠隔地の工場で稼働する印刷プロセスに対するリアルタイムな遠隔管理等を可能としています。
 「DEPS」はソフトウェアパッケージ関連印刷において飛躍的な生産性向上を実現する強力なシステム・ソリューションであり、SMCは関連市場における競争力を大幅に強化しました。

 「DEPS」は、CTP、データベース管理、ネットワークの技術を最も効果的に組み合わせることにより、機能を最大限に発揮するように設計されています。このため、以下の優れた特長を備えます。

1.印刷データの容易な管理
 文字や写真、デザインにより構成される印刷データはデジタル・データ(PDF※3)化されてデータベースに格納されており、サムネイル(縮小画面)で呼び出すことによりバージョンを視覚的に確認することができます。これにより製版工程においては、常に修正された後の最新データを呼び出し利用が可能です。また必要に応じて修正前の印刷データを簡単に呼び出せるなど、管理を容易に行えます。

2.印刷データの迅速な転送
 各種の商品情報と印刷データは、CTPサーバ上のデータベースに格納されており、「ワムネット」を基盤として構築した専用ネットワークを通じて遠隔地に所在する印刷工場に迅速に転送することができます。音楽CD用ジャケット程度の印刷データの場合、昼夜を問うことなくわずか数分で転送できるため、製版フィルムを物理的に輸送していた場合と比べ納期の短縮が可能となります。サムネイル機能により輪転機への刷版の面付けについても事前に確認することが可能となるため、さらなる納期短縮が可能となります。

3.高い印刷品質の実現
 光学的な問題により印刷品質が劣化しやすい製版フィルムを使用せず印刷用の刷版に直接出力するため、優れた品質で印刷が可能です。

4.印刷プロセスにおける進行やデータの状況に関する確認
 遠隔地の工場で進められる工程からネットワークを介してデータを取得する機能を備えており、工程における印刷データのバージョンや配信履歴の管理、印刷情報の閲覧等をネットワーク経由でSMC本社から行うことができます。工場の所在地にかかわらず、効率的かつ高いセキュリティのもとにすべての印刷工程を一元的に管理することが可能となります。

本稼働にともない、SMCでは協力工場に向けた印刷データの転送にDEPSの活用を積極的に進めており、印刷業務においてすでに約50%に達している CTP化率をさらに高めていく予定です。
 なお、SMCはDEPSをソフトウェアパッケージに関連した印刷ビジネスの拡大に向けた戦略的な基盤として位置づけており、強力な競争力を生み出す独創的なソリューションとして現在ビジネスモデル特許を申請中です。

 かねてよりSMCは、フルデジタル環境の整備を目標に、ITを積極的に導入しながら業務の改革を推進しています。
 すでに音楽データやコンピュータ・ソフトウェアを迅速に転送するネットワーク環境を整え、日常的な業務において業務の効率化やスピードアップに効果を上げています。さらに今後、「DEPS」を印刷関連事業のフレキシブルかつ効率的な展開に不可欠なソリューションとして活用していきます。
 SMCは、業界をリードするフルデジタル環境の活用によりレコード会社等のニーズに応え、音楽業界の発展にも貢献していく考えです。

※1

CTP:Computer To Plate
CTPは、デジタル化されたデータをもとに、製版フィルムを使用することなくダイレクトに刷版を出力する方式。従来、オフセット印刷の工程においては、印刷機に装着する刷版を製作する前工程として、製版フィルムが必要であった。標準的なカラー印刷の場合は、M(赤)、C(青)、Y(黄)、K(黒)の4枚のフィルムを製作しなければならない。製版フィルムの製作は一定の工数やコストを要し、なおかつ印刷部分は網点等で構成されるため、複写による網点の縮小等が印刷品質の劣化の要因として問題視されていた。CTPは製版フィルムを使用しないために、作業時間やコスト、品質に多大な長所があるものと期待されている。わが国の印刷業界における普及率は、現在約10%程度とみられており、ITを活用する次世代の印刷技術として期待されている。

※2

ワムネット
米国ミネソタ州ミネアポリスに本拠をおくWAM!NET社が開発、提供している「Wide Area Media Contents Network」の略。出版、制作、製版、印刷等の企業が、データ量の大きなコンテンツの転送、ASPサービス、ホスティング等に共同利用している広域、大容量のプライベート・ネットワーク。各種のコンテンツの転送に不可欠なセキュリティの保全に優れており、北米と欧州を中心に世界で17800以上、日本では4500以上のユーザが利用している。 日本では、日本ワムネット株式会社(東京都中央区)がサービスを提供している。

※3

PDF
PDF (Portable Document Format)は、デスクトップ・パブリシングで標準的に利用されている電子文書の規格。米国Adobe Systems社で制定されたが、現在は公開されており、実質的な業界標準となっている。PDFは、異なるフォント環境、異なるコンピュータ環境においても、オリジナル文書とほぼ同様のレイアウトが再生できることを特長としている。



【本件に関するお問い合わせ】
◆株式会社ソニー・ミュージックコミュニケーションズ
広報室
Tel:03-3266-7801(直通)
Fax:03-3266-7822
URL:http://www.smci.jp
E-mail:smc.pr@sonymusic.co.jp